DP2: 2009年アーカイブ

SIGMAのデジタルカメラといえばFOVEONイメージセンサーを使ったデジタルカメラで、良くも悪くも他社にはない製品です。

APS-CサイズのFOVEONを搭載したDP2の作例(等倍サイズ)を見ると、他のデジタルカメラとはひと味違います。特に1/2.5インチとか1/1.7インチとかいった小型のイメージセンサーを搭載している現在のコンパクトデジカメとは、ちょっと比べものにならない感じです。

これだけ見ていると、すばらし!と思うわけですが、ユーザーの声をいろいろ見ると実に癖のあるカメラのようです。総じて言われるのが、バッテリーの持ちが悪い、撮影後の画像処理とSDメモリへの書き込みが遅い、AFが遅い、立ち上げが遅いなどユーザビリティに関するところがかなり多いようです。

現在私の手元にあるコンパクトデジカメは、LUMIX DMC-LX3、GR DIGITAL 2、LUMIX DMC-FX33、FinePix F100fdでして、どれも一長一短ですが、ユーザビリティであまり酷いというのはありません。

実際にどうなのか、某量販店の店頭展示機をじっくりさわってみました。一言で言うと、作例の絵を見ると「欲しい!」と思いますが、店頭で触るとその勢いはそがれるものがあります。確かに遅いしユーザビリティがかなり悪いです。

AFは噂通り今の水準としては速くない、立ち上げも遅い、RAWでの書き込みはLX3やGR2よりかなり時間がかかるしJPEGでも遅い、シャッターのタイムラグも結構大きいです。液晶パネルは今時にしては小型で発色も冴えない、操作ボタンは黒に彫り込みがあるだけで、何のボタンなのか初めて触ったときにはかなり見にくくて苦労しました。また、設定画面の操作なども、FinePixもかなり独特ですが、一般的な感覚で操作するとなかなか思うように操作できなかったりして、一瞬投げつけたくなります(苦笑)。フラッシュのポップアップも安物のバネ仕掛けのオモチャみたいです。

まあ、よくもここまでユーザビリティの悪いカメラを作ったものだと思います。これでハマったときのあの画像の良さが無かったら、超糞カメラでたちまち市場から消えていたでしょう。ってか、そもそも市場に出せないだろって感じですが...。

SIGMAはレンズメーカーとしてはそこそこなんでしょうが、コンパクトデジカメのノウハウはほとんど無いに等しいですわな。せめてもう少し他社製品を研究すれば良いのにねぇ。操作性を設計する人たちは他社のコンパクトデジカメを使い倒したことがあるんでしょうか。

レリーズボタンの感触は悪いですし、電源ボタンの位置と来たらなんですか、ありゃ?モードダイヤルとレリーズボタンを飛び越えないといけないです。右手で持ったまま電源をオン・オフなんて技はちょっと熟練が必要そうです。

と、まあ、ユーザビリティに関しては、今まで触ったどのコンパクトデジカメより酷い「ワーストワンで賞」を差し上げられます。このカメラにユーザビリティを求めてはいけない、というファンの声があるようですが、いや、いや、人間が手にとって使う物ですから、それはメーカーに対して甘すぎると感じます。これで、GR DIGITAL 2とかDMC-LX3並の操作性の良さ、反応速度があればこれは大ヒットですよ、大ヒット...なんですが、現実は厳しいですねぇ。

ですが、しかし、ですよ。あの絵、あれはデジタル一眼を別にすれば、手持ちのどのコンパクトデジカメをもってしても決して撮れない美しさがあります。速射性を必要としない風景や自然をじっくり撮るにはとてもいいかもしれません。

こんな風に、とても酷いユーザビリティであっても、それでもなお食指をそそるという実に不思議なカメラです。

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マロン

 
   

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